生きている化石 <歴史と世界分布>
オオサンショウウオは「生きている化石」とも呼ばれています。それは何千万年も前の地層から発見された化石と、現存するオオサンショウウオの形態などがほとんど同じで、長い長い年月の間、ずっと、姿、形を変えず、生き続けてきたものと思われているからです。
●世界各地で発見
 現存するオオサンショウウオと同じ骨格の化石が発見されたのは、1726年、ヨーロッパのスイスで、約3000万年前の地層から出土しました。アメリカなどでも同様な発見があり、大昔には世界中にオオサンショウウオの仲間がいたと考えられています。

●アメリカと中国に仲間
 ヨーロッパなどでは、今や化石としてしか残っていないオオサンショウウオですが、いま世界で現存する仲間は、日本と中国、アメリカに生息する3種だけです。
 中国に生息する「チュウゴクオオサンショウウオ」は、西南部の一部地域だけに生息し、戦前に食糧源として日本に持ち込まれたとされ、ひょっとすると河川で野生化している可能性があります。
 アメリカに生息する「アメリカオオサンショウウオ(ヘルベンダー)」は、40〜70cmと小型で、これも生息地域が限定され、ミシシッピー川流域にだけ生息してるそうです。

●シーボルトとの出会い
 日本のオオサンショウウオが世界的に有名になったのは、オランダのシーボルトが日本に来たときに、その存在を知り、オランダへ持ち帰って、広く紹介したためです。この個体は捕獲時に30cmあり、その後、約50年生きたとされています。そのときの全長は1メートルはあったそうです。

●ツチノコの正体?!
 オオサンショウウオの存在は、古くから知られ、古文書にも数多く登場していますが、やはり「奇妙な生き物」としての記述が多く、誇張や混乱があるようです。私見だが、一時世間を騒がせた「ツチノコ」なる生き物は、このオオサンショウウオの可能性が強いと思っています。

●一度、食べてみたい
 タンパク源の少ない山間部で、こんな大きな生き物は少なく、古くから食用とされていたのは、容易に想像がつきます。ある書によると「肉は多くて白身で淡泊、非常に美味」とか、「鶏のササミに似ている」などの記述があり、名物料理、ゲテモノ料理、珍味としても、かなり食されたようです。もちろん、今はそのようなことは厳禁ですが、密かに食されているというウワサも耳にします。

●ハンザキ祭り
 岡山県湯原町では、オオサンショウウオのことをハンザキと呼び、昔から多産地として有名です。ハンザキをまつる大明神があったり、ハンザキの名をとった碑や橋がある関係深い温泉地です。ここで毎年8月8日に行われるハンザキ祭りはみもの、約10メートルもあるハンザキの形をした張りぼての山車(だし)が出ます。<ここに訪問記があります

流れの中、川底に身をおいて、狩りをするオオサンショウウオ。このような光景が何千万年も前から変わらず、続けられているのだろうか。
これがチュウゴクオオサンショウウオ。広島安佐動物公園で飼育されているもので、写真では分かりにくいですが、全体の色や斑紋の模様が明らかに違うので、識別はできそうです。
●最大記録は1.6m
 大きいもので1メートルを超えるという、川の中の生き物としては最大級であるが、いったいどれぐらいの大きさまで成長するのだろうか? 確実な記録としては岡山で飼育されていた1.6メートル、45.5kg(99年9月死亡)が最大のようです。
 野生下ではエサやすみかの問題、人目につくなど、条件が厳しくなり、1メートルを超えて成長する個体は激減すると思われます。
大阪北部の河川に生息している1.3mの大物個体。実物を見るとびっくり仰天しますよ。

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