日本で唯一! オオサンショウウオだけの展示施設
島根県瑞穂町「瑞穂ハンザケ自然館」2000年4月23日オープン
施設展示だけでなく、実際に野外で観察できる配慮は注目の的
 
 オオサンショウウオの多産生息地として知られている島根県瑞穂町で、町立の「瑞穂ハンザケ自然館」がオープンしています。
 この施設は瑞穂町の教育委員会が中心となり、瑞穂町に多く生息しているオオサンショウウオ(この地方ではハンザケと呼ぶ)を通して、瑞穂町の豊かな自然を再発見することを目的に作られています。
 オオサンショウウオを中心とした施設のため、「天然記念物整備活用事業」という位置づけで、文化庁からの補助事業として整備されています。
 今まで、水族館などの施設での水槽展示はありますが、オオサンショウウオだけに絞り込んで、町立としてこのような施設があるのは日本でここだけでしょう。この施設の実現には瑞穂町の教育委員会が尽力されていますが、このようにオオサンショウウオに理解があり、また、積極的に関わっていこうという姿勢の教育委員会の存在は極めてまれなケースです。他の市町村の教育委員会の方にも、彼らを模範としてもらいたいものです。

 00年7月22日(土)、瑞穂町を訪れました。事前に連絡をしておいたため、教委の森岡さんに施設などを案内してもらいました。
 施設はゆったりとしたスペースにオオサンショウウオの関する様々な展示があり、興味深く生態などを知ることができます、また、展示は子供たちを意識した分かりやすいものとなっていました。人気はオオサンショウウオのぬいぐるみで、実際に着ることができます。

 もちろん、最大の見所は水槽展示です。左右に長さ5メートルの大きな水槽が二つあり、10尾以上のオオサンショウウオの生態を観察できます。屋外寄りの水槽は野外とつながり、自然に近い状態に保ち、産卵巣穴も用意されているため、ひょっとすれば、ここで産卵ふ化するかもしれません。楽しみです。

 ここの特筆すべき点は、この自然館以外に観察するための施設があることです。2カ所の観察舎と観察園路があります。観察園路は自然館の近くの堂所川(小さな支流)の川筋に400mの遊歩道が整備され、歩道からオオサンショウウオの生態が観察できます。当日も昼間にもかかわらず、巣穴から頭を出している個体を見ることができました。
 観察舎は夜間、実際に川に入って観察するための施設で、更衣室、トイレ、休憩所などがあります。ここで着替えて階段から川へ入ります。ここの素晴らしい点は、24時間フリーとなっている点でしょう。誰でもいつでも自由に使うことができます。ただし、懐中電灯やウエダーは持参のこと。川に入らなくても観察は可能かもしれません。自然館に行かれたら、ぜひとも、暗くなるまで待ち、実際のオオサンショウウオを観察してください。懐中電灯は必携ですよ。

●瑞穂ハンザケ自然館 0855-83-0819
料金:大人300円、小人150円
休館:毎週月曜日、祝祭日の翌日
開館時間:午前9時〜午後4時
交通:車は浜田自動車道・大朝ICから国道261号を約10分

◆島根県瑞穂町のHPへ

中核施設である「瑞穂ハンザケ自然館」。左の管理棟にはオリジナルのオオサンショウウオグッズをお土産に買うこともできる
 
5mの大型水槽には1mを越えるオオサンショウウオを見ることができる
 
堂所川に作られた観察園路。川幅は狭い細流だが、繁殖期には本流からかなりの尾数が上がって来るそうだ
 
国道261号沿いにある上田所ハンザキ観察舎。川にもすぐ降りられる。施設の中は立派すぎるほどの設備が整っていました

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